ニズワ
オマーン中部の都市。オマーン第2の都市であり内陸部の中心都市。
首都マスカットから170km離れた、ハジャル山地の中腹にあるオアシス都市。6世紀から7世紀にかけてはオマーンの首都であり、また1913年から1959年まではオマーン・イマーム国の首都として海岸部のマスカットに首都をおくオマーン・スルタン国と対立していた。
引用:Wiki
3日目 ニズワの水の里 ハジャル山地
マスカットで2泊して今日はニズワへと移動。 マスカットを出ると岩山の間を縫うように道が出来ていた。
車を走らせてしばらくするとハジャル山地に差し掛かってきた! すごく当たり前のことなんだがオマーンは植物が育たないくらい暑いのではなくて雨が降らないから植物が生えないだけってのを理解した。
道を進むと何やら怪しい検問所。 けど何のことはないハジャル山地に行く道というだけ。
ハジャル山地に入ると一気に展望が開ける! 背の高い植物がない分遠くまで景色が広がる。
ハジャル山地内の集落にあるサハブホテルへ到着。 どうやらここでインスペクションを行いランチを食べるみたいだ。 ショッと車を飛び出ると。うわ、涼しい!!! 標高が上がり気温がぐっと下がった。 その分日差しはキツくなるがマスカットが40度くらいあったので全然涼しい。
ホテルはビルディングタイプとコテージタイプの2パターン。 中心にプールが設置されているいたってシンプルな造りの。
しかし、プールからの景色はドーン! 絶景が広がっている。 本当にここで何もしないゆっくりとした休日を過ごしたい! 気候が良いのでだらだらと本を読んで過ごしたら最高だわ!
ちょっと量多めのランチを取った後は写真中央の村へ行くという。 一体何があるのだろうか…
さっきの村はアル・アイン村というらしい。 近年観光客が来るようになった村らしく禁止事項が村の入り口に書かれてた。
彼らはこの村にやってきたオマーン人の観光客。 なかなかファッショナブルです。
村を進んでいくとさっき遠くからみた畑にやってきた。 畑の中心にはファラジュ(灌漑用水路)が引かれ、緑豊かに農作物が育っていた。 空の青と岩肌のベージュ、野菜の緑のコントラストがすごくいい。
村を後にしてやってきたのはAlila Jabal Akhdarホテル。 視察ツアーも兼ねてるので変わったホテル?(リゾートホテル)へと連れて行ってくれる。 普通に観光していても来れないので少し嬉しいね。
ここのホテルもプールの先へと進めばオマーンの絶景が広がっていた。 本当にホテルでゆっくりしながら休日を楽しんでみたい。
本日は移動と視察がほとんどで観光ができなかったけど、普段泊まらなければ見れない景色を見れて満足な1日。
っと、ニズワの街に着く少し前でファラジュで遊ぶ地元の人達を発見!
近づいてみるとファラジュをウォータースライダーのようにして遊んでいる。 顔を洗ったり遊んだりとニズワの人にとっての憩いの場といった感じだ。 こことは場所が違ったがニズワには世界遺産に指定されているファラジュもありニズワの人にとって生活に欠かせないものなのは間違い無いだろう。
ファラジュで遊んでいた親子。 笑顔が素敵。
小さなニズワの街の中で唯一高級ホテルに指定されているようなゴールデンチューリップホテル。 地方へ行くとどうしてもホテルの数が減り中級ホテルになってしまう。
部屋の作りはこんな感じでいたってシンプルだ。
ツアー会社のナシームさんの案内で連れてこられたmemoriesという名のレストラン。 ニズワ市内の中心地にある新しい感じのレストラン。
しかし、お客さんが全くいない。 しばらくして入ってきたがだだっ広い店内に僕たちのグループのみ。 味は美味しいのになぜ?? 定番のハンムスからシーザーサラダなど出てメインディッシュが2品! めっちゃ多い量にほとんど残して帰ってきてしまった。
食事の後に行ったルルハイパーマーケット。 タイで言うところのBig-Cやロータスという感じかな。 ただハーフパンツで店に入ろうとしたら警備員に呼び止められ「なんじゃその格好は胸糞悪い。 おまえ入店禁止じゃ!」と言われた。 ハーフパンツは何かと肩身が狭いオマーンという国。 なかなかキツかったりユルかったりでイスラム教の洗礼を受ける。
4日目 古都ニズワの歴史を巡る
ニズワを観光するときはハジャル山地を中心とした自然のニズワと人々が作り出した人工のニズワの2つがある。 今日はニズワフォートを中心に観光へと出かける。 ホテルを出発しニズワスークとニズワフォートへやってきた。
ニズワスークの入り口にはヤギのスークがあり毎週木曜日と金曜日の朝市場が開かれる。 僕たちが訪れた時は残念ながら市場は開かれてなかったが、ヤギの糞の臭いからその雰囲気だけ味わうことができた。
ニズワスーク内の市場に入るとデーツと甘味の店があり甘いもの好きなオマーン人で賑わっていた。
市場の中を通りニズワフォートへと向かう。
外へ出ると目に飛び込んでくる円柱の砦。 ニズワフォートに到着!
入り口はこちら。 ニズワフォートと書いてあり大砲が2機設置されている。 ニズワフォートが造られたのは17世紀。 内陸地方の統治と防衛のために造られたとされている。
入り口には簡単な地図が描かれていて円柱部分以外にも施設が揃っているようだ。
で、ニズワフォートの見所と言えば罠。 なんの変哲も無いこの入り口も実は罠になっていて…
上を見上げると少し隙間が空いている。 ここから侵入者に向かって熱湯や熱した油をかけ侵入を阻止する。
さらに内部の補足曲がりくねった階段には落とし穴があり侵入者を井戸へと落とす。
細くて罠のあった階段を上ると城壁の上へと上がれる。 どこか映画の舞台のような造りに感動。
城壁の上から見たニズワスーク近くの街並み。 手前の白っぽい建物の向こうには緑が映え枯れた岩山へと続いている。
城壁の上に見えるこの不規則な井戸のようなもの… 実は罠の数々。
城塞の中には罠の解説が貼られている。
ここニズワフォートは観光地だというのにおみやげ物屋が数軒しかない。 売られているものといえばツボとランプとナイフと… もう少し観光が進めば雰囲気が変わり始めるのだろうか?
そのすぐ近くには香辛料を売る店もある。 観光客と地元の人半分半分の程よいマーケット。
ニズワフォートを出て約50キロ離れたジャブリン城に来た。 砂漠の中にある城はとにかく暑い。
実際城という感じはあまりしなかったが地下水を建物の中に通していたり風が通り抜けやすくなっていたりと工夫がこなされている。
屋上からの景色。 砂漠の中と書いたが城の周りは緑が茂っていた。
続いてやってきたのがオアシスの街、ユネスコ世界遺産の「バハラフォート」があるバハラ。
砂の城塞は1987年以前には修復も保存もなされておらず、毎年雨季になると壁が崩落するという不安定な状態に置かれていた。1987年にこの城塞はユネスコの世界遺産に登録され翌年には危機遺産のリストに加えられた。1990年代には修復作業が始まり2004年には危機遺産リストから除外された。
城塞のすぐ裏には生活の風景がある。
バハラフォートの裏には修復されていない古民家が残り修復された城塞とのコントラストが特徴的。 かつては全長12キロの城壁に囲まれた街であり高台から見るとかつての繁栄が伺える。 また世界遺産にもかかわらずおみやげ物屋はほぼ皆無だった。
バハラフォートを後にしてやってきたのがミスファットという古い町。 ファラジュが引かれているところは緑が茂っているのがわかる。
町の中まで入っていくとほぼ廃墟になっていてガイドさんの話によると400年前に作られた町だとか。
「住人はいない」と言っていたが窓から覗く人影が! 後付けて農業をやっている人や出稼ぎ労働者が安く借りて住んでいるとのこと。
人が住まなくなって崩壊した町はまたなんとも言えない静かな雰囲気。 ただかつての繁栄が隅々に見えたのは嬉しかった。
その次に向かったのはミスファットがある山の上にあるホテル。 その名もThe View。 高原の上にポツリと建てられたリゾートホテルと言った感じ
ホテルの設備はそこまでいいものではないがこの景色! Alilaホテルとはまた違った風景がそこに広がっている。
別角度からの一枚。 周りに何もないので景色が良くサンライズとサンセットどちらも楽しめそう。 日中はすごい暇そうですがマウンテンバイクで山を駆け登ったりウェブサイトなんかを見ると洞窟なんかもあるようなので2日くらいの滞在は問題なさそう。
続いてはオマーンのグランドキャニオンと言われるジュベル・シャムスヘと向かう。 The Viewホテルから一度山を下りそこから未舗装の道をジープで駆け上がっていく。
途中野生のヤギがいたり岩山の絶景を見ながら荒れた道を進んでいく。
すると舗装された道に到着。 で… 左を見てみると…
ドギャーーーー! 岩山がぽっかりと口を開けた状態になっている。 その高低差は1000m。 なんかメテオが落ちてきたって感じっすね。 ガイド氏に聞いてみると底までのトレッキングも可能で恐る恐る下を見てみると旅行者の姿が遥か下に見えた。
ここにもヤギが! ジュベル・シャムスのクレーター内にもヤギがいたし。 ここで生活しているみたい。
今日の観光も終わりニズワへと戻る。 見渡す限りの絶景にしばし見とれてしまう。
車窓からでも飽きないニズワの自然を満喫した1日。 オマーンの歴史と自然の力を体で感じ満足の1日となった。
明日は待ちに待ったアラビアンナイト。 砂漠のキャンプに宿泊します。
2016年5月27日〜28日
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