年末ヒマラヤトレッキングへ行ってから少しだけ「山熱」が出てきた。 タイでも登山ができるとこを探してみたものの飽きれるほどない。 タイ最高峰のドイインタノン(2565m)は山頂まで車で上がれるし、「タイ トレッキング」と検索しても、だいたい「象に乗っての山歩き(45分)」などばかり。 本格的に調べてみたところ引っかかったのが今回の「プーカドゥン(プー・クラドゥン)」。 山頂までは1316mと大した標高ではないが、アクセス方法は「歩いて登るのみ」という事に興味が湧いた。
ただ、行こうと思ってもガイドブックの類には一切情報が載っていない。 もし、行く場合はタイ人と一緒に行くかバンコクの情報誌「DACO」の280号を購入するのがベスト。
DACO(ダコ) 第280号 タイ人心の山「プー・クラドゥン」遊山
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プーカドゥンはタイ東北部のルーイ県のプーカドゥン国立公園内にある。
タイの3連休に合わせて行こうと思っていたプーカドゥン。バンコクの北ターミナルからバスが出ているが既に予約で埋まっていた。 ん~と悩んだ挙句車でルーイ県まで運転していくことになった。 バンコクを深夜0時に出発して徹夜で運転すること9時間半。コンケーン県を抜けてルーイ県に到着です。
すっかり日も登りようやくプーカドゥンに到着。
さらっと記念写真を撮ってさらに進みます。
このゲートを超えると国立公園の敷地です。 奥に見える山がプーカドゥン。
車を止めてビジターセンターで国立公園の入場料(タイ人40B・外国人400B)を払います。
プーカドゥンはギアナ高地のように山の回りがすべて崖になっている。 真上から見るとハート型になっていて可愛らしいが、そうも言ってられない行程がまっているよう。写真の右、山の麓がビジターセンターでここから山頂まで、5.5キロ、高低差950mを進まなくてはならない。
ビジターセンターを出ると何やら人が集まってる。 近くに寄ってみると……
ポーターが待機していました。 超めんどくさがり、歩くのすらめんどくさいタイ人の為のポーターサービス。1キロ15Bで山頂まで運んでくれる。(ちなみにポーター4人がかりで人も運んでくれます。2000B)
頂上までの地図ルートと山頂の地図。
それでは山登りスタート。 入り口には「標高1288m、距離5.5km、3~5時間ほどかかります」と書いてある。
登りはじめから一気に駆け上るが道幅が広く足場も整備されているので比較的すんなりと進む。ただ、竹の枯葉が多いので下りはスリップに気を付ける必要がある。
山頂までの間は食事を取れる休憩所が5カ所。トイレは2カ所(汚い)ある。 多くのトレッカーは「SAM HAEK」か「SAM KOR SARNG」で昼食を取るのが一般的。
SAM HAEKは参道入口から250mほど高くなっているので、そこそこ良い景色が広がる。
ランチを取る休憩所は簡易食堂のようなところ。 タイ料理名なら一通り揃っている。 あと、甘い飲み物も多いので疲れた時には嬉しい。
目の前にはリア充カップル。そうプーカドゥンは恋人同士で登るとより愛を深められるという話があります。でも、一緒に登ったカップルは別れるという話もある。 どっちなんだ……
2つめの大きな休憩所「SAM KON DONE」に到着。 晴れの日はなかなかの展望。 ここから最後のひと踏ん張り。
さらに先に進むと……「象に注意」の看板。 国立公園ってのもあって野生の象が生息しています。 そして、結構狂暴です。
最後250mを一気に駆け上り山頂(1288m)に到着です。 一緒に登った嫁さんは感動のあまり泣きそうになっていたがヒマラヤに比べると全然余裕でした。 特に感動……なしですね。
ちなみに途中から嫁さんのバッグも持たされていたのでバッグパック2つ持ちで登りました。。。
山頂到着後、すぐに宿泊施設かと思わせておいて約3km歩きます。 麓からここまで5.5km。さらに3km。
山を登っているときは足元を見て登っていたので全然気が付かなかったけど、ほとんどのタイ人が荷物をポーターに預けていた!
今日泊まるホテ… テントです。 宿泊施設は2パターン。大人数で泊まれるコテージか3人用のテントのみ。
宿の事前予約は必須。 下記のURLから申し込みができます。
http://www.dnp.go.th/index_eng.asp
隣接しているビジターセンターで予約をしておいたテント(1泊450B)の支払いをして、寝袋、マット、枕を借ります。 まだ日の高い中だったけど徹夜で運転して、そのまま山登りだったので気が付いたら爆睡してました。
夜8時くらいに起きて夕食を取ってすぐに就寝。明日は崖の上から朝日を見るべく5時起床です。
2日目 自転車で観光スポットを回る。
早朝6時に起きてテントの張ってあるビジターセンターからサンライズを見る為Nok An Cliffに向かう。 まだ野生の象が出る可能性があるので集団でぞろぞろと歩いて行かないと危ないよう。 約2キロほど歩くと崖に到着。
この日はあいにくの曇り空で綺麗なサンライズを見ることができず雰囲気だけ味わいました。
ガッカリしながらビジターセンターに帰ると気持ちの良いさわやかな感じに包まれていました。 空気が澄んでいてすがすがしい。 ついついラジオ体操しようかなっと思うほど。
今日はアクティブに動く1日。 ビジターセンターで自転車を借りて観光ポイントに出発。 1つ目の観光ポイントは滝。 行く途中で見つけた看板にちょっとビビる。 午後3時以降は野生の象が水を飲みにやってくるようだ。
滝に到着して完全に失敗したと思った。。。 季節は完全に乾季真っ只中の2月。 水がない!!!! 滝しょっぼ!!!! 11月頃の雨期明けがベストシーズンかも知れない。
でも逆に水が少ない分、川を歩けてしまうという楽しみもあります。 ここは岩肌を水が流れていくのでずっと歩いて下って行くことができる。
グググっと岩が突き出したPen Pob Mai Waterfallに到着。 岩の先端に立つとちょっとした恐怖体験ができるのがここの楽しみです。
いったん自転車の留めてある場所に戻り、2つ目の観光スポットAnodard Pondへ行くも…… 予想どおり水がない!!! なので崖の方へ向けて自転車を漕いで行く。 途中の道はサバンナのような平原が続いてどこまでもまっすぐな1本道だけが伸びていた。
漕ぐこと10分ほどでNaoi Cliffに到着。 ここからはボリビアのデスロードのEasyモードのような道が続くのでまずは昼休憩。 多くの旅行者はビジターセンターで弁当を買ってきて食べていたが、私たちはそんなこと知らなかったので普通に食堂屋台で食べる。 これも失敗。
滝は上部の入り組んでいるところ。 今いるところは下の道の右から3つ目の点。 このあと目指すは最大の見どころLom Sak Cliff
すでにビジターセンターから10キロほど離れた地点にいる。
Nanoi Cliffからデスロードと砂浜のような道を進むこと約6キロで3つ目の観光スポットであり、プークラドゥンの最大の名所Lom Sak Cliffに到着です!
「あ、この石見たことある」って感じですね。 ホントにこの石を見る為に夜通しで9時間運転して、その後山を3時間半かけて登って、自転車で1時間かけてきたことを思うと凄い腹が立ちます。 もう、ムカついたので記念写真なんかもしていまいました(もうこないだろうから)
あの憎き石からの眺めはこんな感じ。 少しガスがかかっていますがそれなりに綺麗に見えたりします。
さらにこの石、憎きことに記念撮影をしようとすると手前の松の枝がちょうど顔を隠します。 その為、綺麗に写真撮影をするにはコスプレ会場顔負けのほふく前進スタイルの撮影が必須になります。
憎き石のあるこのLom Sak Cliffはちょうどプークラドゥンの西側に位置するのでサンセットポイントになっています。 このまま夕日を待とうと思ったがあまり天気も良くなく、さらにデスロードと砂浜ロードをヘッドライトの電気のみで自転車を運転するのは大変そうなので早々に切り上げ途中のDeang Cliffで見ることに。
ここもギリギリサンセットポイントになっているので夕日を楽しむことができる。
それぞれ夕日を楽しむ。
ヨガをしながら夕日を楽しむ人もいました。 思い思いの楽しみ方ができる山。 それがタイ人心の山「プーカドゥン」なのです。
もし行ってみたいと思う方がいればバンコクのフリーペーパーダコを参考にされるのがベスト。 また3連休以上を使って友人や家族、少なくとも運転できる人が2人以上いるのが必須。 ただ下山の日に「筋肉痛」が来る可能性が高く、その結果、バンコクまで一人で11時間半運転していかなければならない場合があります。(私のように) 旅行のパートナー選びは慎重に……合唱!
2014年2月14日~16日
[…] http://ushirogata.com/travel/post-883/ […]
バンコクからバスとソンテウで麓まで行って登りました。帰りにソンテウに同乗した若者は、日帰りでバンコクに戻ると言っていました。僕には無理です。
登山客にはヨーロッパからの旅行者も結構いましたが、日本人には会いませんでした。イギリス人のおばあさんも登っていました。また、この山の歌があるみたいで、タイ人のグループは山から下る時に歌っていました。
ヨーロピアンはどこに行っても見るのでやはり旅行のスタイルが日本人と違うかもしれないですね。 日本人はまだまだ自然を楽しむのが苦手というイメージ。 また時間見つけて登山の記事をあげますね。 コメントありがとうございました!
登山の記事、楽しみにしています。
僕はデブですが山が好きで、チャンスがあれば山に行っています。インドに住んでいる時は、近所の岩山にほぼ毎週登っていました。今はアメリカにいますが、山がちょっと遠いので欲求不満気味です。
おおお! タイの山はインドの山やアメリカの山に比べるとちょっとダイナミック感が少なかもしれませんが楽しみにしてていただけると嬉しいです。