タイ・バンコクでの出産ガイド。病院選びから出産後の手続きまで

私事ですが2015年7月6日午後2時32分に長男が生まれました。 日本人夫とタイ人嫁のハーフの子です。 妊娠がわかった時は「父親としての覚悟や責任」「良い父親になれるか」など不安要素がたくさんありましたが、出産までの約10ヶ月でとりあえず「父親としての覚悟」はクリアできたようです。
死ぬまでにしたい100のこと

今回が初めての出産、さらにタイで出産というとこで色々と悩んだり迷ったり調べたりすることが多く大変でした。 今後バンコクで出産される方も多いと思うので、病院選びから出産後の手続きまでの流れを自身のケースと合わせてまとめてみました。 参考にしていただければ嬉しいです。

 

バンコク市内の病院選びと出産費用

サミティヴェート病院
バンコクで出産する多くの日本人は設備が整い日本語の通じる大手私立病院を利用します。
その中でも下記の病院を利用するケースがほとんどで、どこの私立病院も日本人の出産に慣れています。

出産費用は出産方法や入院期間により異なりますが、2015年度の出産パッケージでは10万バーツ前後が相場。 パッケージの内容は病院により異なるので出産後のワクチンなども含まれているかなど詳しく確認した方が良いです。 また、定期検診は出産パッケージに含まれていないため出産費10万バーツ以外にも1回3000B〜10000Bの支払いが発生します。

日本語を必要としない「タイ人妻と日本人夫」の場合、上記以外の病院も選択肢に入ってきます。 費用を抑えつつ設備の良い病院を選ぶ場合、スクンビット界隈だとBTSエカマイ駅の近くにあるスクンビット病院が人気のようです。 うちもタイ人妻なのでスクンビット病院を検討しましたが、家からの距離や小児科の評判が良かったことなどからサミティベート病院 シーナカリンにすることにしました。

病院を選ぶ際は「言葉」「設備」「費用」の他にも「家からの距離」「先生の評判」「出産方法」なども合わせて検討されることをお勧めします。

ワンポイント
「日本人夫婦」や「タイ人夫と日本人妻」の場合、全国保険健康協会から出産育児一時金(42万円)が給付されます。
私も地元の区役所で出産育児一時金の申請をしましたが「出産育児一時金は子供を産む女性に支払われるもの(詳しくはこちら)」と言われ申請は受理されませんでした。(悲しいです)出産育児一時金についてはこちらのブログに詳しく載っていました。

バンコクトホホ出産その28(出産一時金がもらえない!?)また、タイでも出産育児一時金と同じような制度があり申請をすると14000B給付されます。(2子まで)

 

母子健康手帳

サミティベート病院 母子手帳
日本では区役所や健康センターなどの指定の場所で交付される母子手帳ですが、タイの場合病院へ行けば普通に手に入ります。 お勧めはサミティベート病院で発行されている母子手帳で日本語・英語のダブル表記になっています。
詳しくはこちらをクリック。

また、タイで出産をした場合、衛生環境の違いや流通しているワクチンの違いからワクチンを打つ本数が日本と異なります。サミティベート病院の母子手帳には必要なワクチンの種類や内容も記載されているので大変便利です。 すでに日本から母子手帳を持ってきた方は同時に2つつけるのも良いかと思います。 我が家もサミティベートの母子手帳とタイのローカル母子手帳の2つをつけました。

 

定期検診

定期検診
妊娠がわかり病院も決まると定期検診に通います。 安定する4ヶ月目までは月に1回〜2回ほど通うことになりますが5ヶ月目を迎えると回数が減ります。

定期検診に何度か通うと「ダウン症や病気のチェックしませんか?」と医者から提案される場合があります。 その際、料金は数千バーツ〜8万バーツくらい。 料金が上がるほど手間をかけるので精度が上がるようです。

また、1回7000B前後と結構な金額がかかりますが、ウルトラ3Dで胎児の姿や顔を見ることもできます。 実際にやってみると子供の身体の大きさや心臓の脈拍などの健康状態もわかるのでなんだか嬉しい気持ちになります。

ワンポイント
タイでは、法律上中絶は禁止されています。
中絶が認められるのは、病気や体調の問題で、出産すると妊婦の命に危険が及ぶ場合や性犯罪で妊娠してしまった場合などに限られます。

 

出産方法

Father holding baby's hand
出産方法は自然分娩・帝王切開の大きく分けて2つあります。 自然分娩ではさらに無痛分娩と水中分娩の3つの中から選ぶことができますが、日本人で水中分娩を希望する人はまだ多くないようです。 また、タイ人女性の70%が帝王切開で出産をすることからタイでは医者が帝王切開を勧めてくる場合が多くあります。

ワンポイント
タイ人女性が帝王切開で子供を産む理由は以下の3つのようです。
・自然分娩に比べ痛くないため
・縁起の良い日に出産をしたい(主に中華系)
・医者のスケジュールや慣れのため

 

出生後の手続き

出産後の書類申請
タイで子が生まれた場合、まず出生した病院を所轄するタイの登録事務所(区役所、郡役所)に出生届を出し「出生登録証」の交付を受けなければなりません。その後、届出を在タイ日本大使館または、日本の本籍地の市区町村役場いずれかに提出します。

出産後の手続きに必要な書類は「父母ともに日本国籍の場合」「父母の一方が外国国籍の場合」で若干変わります。

出生届 2通
出生証明書もしくは出生登録証 原本及びコピ−1通
・父母ともに日本人の場合:医師の作成した英文の出生証明書(英文原本)
・父母の一方が外国人の場合:タイ国郡役場発行の「出生登録証」(原本)
同和訳文 1通
戸籍謄本(又は抄本)の提示

詳しくは日本大使館のウェブサイトに記載されているので確認ください。

日本大使館で書類を提出後、約1ヶ月半ほどで新戸籍に編成されます。
戸籍謄本の提示は必須ではありませんが本籍地や入籍後の氏名確認のためにも用意した方が良いです。

注意
外国で生まれた子の「出生の届出は3ヶ月以内」と法律で決められており、出生によって日本国籍とタイ国籍を取得する重国籍の子がタイ国で生まれた場合に、生まれてから「3ヶ月以内に」日本国籍を留保した出生の届出をしないと、日本国籍を失ってしまうのでご注意下さい。

簡単にまとめてしまいましたが上記が病院選びから出産後の書類提出までの流れになります。

 

児童手当

児童手当
児童手当とは児童を育てる保護者に対して主に行政から支給される手当です。 5000円〜15000円の間で給付されますが、児童手当の対象となるのは、「日本国内に住む0歳以上から中学卒業まで」となるので日本人でも海外に住んでいる場合は給付されません

ただ、タイでも社会保険制度に加入している者は、満6歳未満の児童1人当たり(2子まで)月額400Bの扶養手当を受給できます。 また、低所得世帯の子育てを支援する観点から、養育、医療、教育などに要する費用の助成が行われています。

 

産休

産休
タイでは90日間の産前産後休暇があり、そのうち45日間は有給扱い、残り45日間は国にによる補助金が支給されます。 日本とは違い合計で90日間となるためギリギリまで働いている女性も多く見かけます。

 

我が家の場合

妊娠検査
我が家の場合、妊娠がわかってから色々と病院を調べ始め最終的に選んだのがサミティベート病院のシーナカリンでした。 理由は上記にも書きましたが家からの距離や小児科の評判が良いところからです。 たまに嫁の体調が悪くなることもありましたが母子ともに順調に育っていきました。 バンコクで出産する予定で定期検診もギリギリまで通っていたのですが、急遽「出産後に両親が面倒を見てくれるから」という理由から、嫁の実家の近くの病院で子供を産むことになりました。

 

シーラチャ 赤十字病院
やってきたのはバンコクから約1時間半。嫁の実家があるシーラチャです。 定期検診は地元のローカルクリニック。 幸いにも嫁の母親(義母)が看護師で顔がきくということから診療代がタダになったりしました。

 

シーラチャの病院
出産方法は帝王切開。 占い師に出産日を決めてもらい、いよいよ出産です。 そして、いざシーラチャの赤十字病院に入院したら病室がアップグレード(?)。海の見える大きな個室を用意してもらってました。

出産の日、朝から嫁も私もかなりビビりまくりです。 手術は13時から。 私立病院と違い出産の場に立ち会えないので、嫁が手術室に入って行ってからは子供が生まれるのをただただ待ちます。 待つこと2時間ほどしてお腹の凹んだ嫁がだけが帰ってきました。 子供は元気、今は保育器の中にいるとのこと。 さらにしばらく経ち顔が見れるというのでダッシュで行く。

並べられた子供を見ると一人だけ自分にそっくりな子がいた! やっぱり自分の子供はすぐにわかるというけどこれ本当ですね。 そんなこんなで色々あり帝王切開&4泊5日シービュー病室の値段は全部で14000Bでした! ローカル病院安すぎです! ヤホー!

タイで子供を産む場合、本当に色々なケースがあると思うので周りの友人知人に話を聞いた方が良いと思います。 その中でこのブログがそのひとつとして役立てば幸いです。
(誤った情報や追加した方が良い情報があればコメントしてもらえると助かります)

出産はいろいろと大変ですが頑張ってください。

保存

保存

保存

この記事が気に入ったら
いいね!お願いします。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUTこの記事をかいた人

ガタ

タイ・バンコク在住の37歳。 学生時代から東南アジアを放浪して、2006年からバンコクに移住。ごく普通のおっさんが家事と子育てをそこそこしつつタイの生活を楽しむために日々試行錯誤しています。 趣味は旅行と写真。タイポートFCのファンです。 FBやTWなどで気軽に絡んでください。